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ノジトラノオ 野路虎の尾 サクラソウ科オカトラノオ属

本州関東以西、九州北部に分布し、やや湿り気のある野原などに生える。花はオカトラノオに似るが、花穂にエノコログサの細い禾のようなものが目立ち、茎に毛がある。葉はヌマトラノオを大きくした形。他にも細かな違いは似た種類とはあるが、区別しやすい。

ノジトラノオを初めて見たのは関東の真ん中にある渡良瀬遊水地。日本最大の遊水地で、歴史的なことやラムサール条約登録地としても広く知られている。駐車場のすぐそばに、おそらくここで見ておいた方がいい植物の見本園らしい区画があり、お目当てのノジトラノオはすんなりと探すことができた。花穂の毛? が目立つのですぐわかった。よく見ると茎にも毛がある。通称毛深オカトラノオと言いたい姿だ。

この件を笑い話まじりに知り合いの植物の長老に話したところ、「ノジトラノオなら、近所の児童公園にあるから来年からは見に来ればといい」と教えてくれた。同じ県内とはいえ渡良瀬遊水地までは車で1時間半もかかり、それがたったの15分で見られるということになる。長老はビルと住宅の混じった中心市街地住んでいて、敷地が限られるので気になった植物が手に入れば20mほど離れた児童公園のへりにわずかに植栽しているという。その後数年、開花時期に出かけては楽しんでいたのだが、この春ついに見られなくなった。理由は、公共の施設に個人が植物を植えているという、市の公園管理部門からのクレーム。とても残念である。せめて、ノジトラノオの貴重さがわかる方が一人でもいればもう少しなんとかなったのかな? と思うが致し方ない。ただ、市街地の環境に順応してあれだけ増えていたのだから、きっとも数年後には復活するのでは? と期待している。

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