7/23 ミナミスカシユリ

 


ミナミスカシユリ みなみ透かし百合 ユリ科ユリ属

本州(茨城県~静岡県)、伊豆諸島に分布し、海岸に生えるスカシユリ。スカシユリは北海道のエゾスカシユリ、日本海側のイワユリとその変種ミヤマスカシユリ、太平洋側のイワトユリとその変種ヤマスカシユリが知られていたが、2024年にDNA解析で新種とされたばかりの種類。わかりやすい形態は葉先がツメのように曲がる点。ミナミスカシユリのほかサンリクスカシユリ、サドスカシユリ、アオモリスカシユリも同時に区別された。

子供のころ過ごしていた北三陸には、漁の作業や道具置き場として「浜小屋」というのがあった。屋根は茅葺なのだが、棟の部分にはスカシユリ(太平洋側なのでイワトユリ)が咲いていた。子供心に、きれいだなという思いと、岩場の草棚でしか見ない花がどうしてあんなところにという疑問を感じながら過ごしていた。今ではもう見ることのない懐かしい漁村風景である。その後、世の中には芝棟という概念があり、芝の種類は地方によって異なることを知った。岩手県の山間の遠野ではオニユリ、茨城県にある水戸光圀の隠居所西山荘にはイチハツ。これからも時折、懐かしさから広がった風景を訪ねたいものである。


保存されている浜小屋だが、棟の草に懐かしいスカシユリは咲いていない






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