バイモ ユリ科バイモ属
中国原産の球根植物で、江戸時代に薬用植物として持ち込まれた。球根の2枚の鱗片をあわせた様子を貝にたとえ、漢方では貝母、それを日本語読みでバイモの名がある。花の内側の茶色が編み込んだ笠の模様に似ること、また、花の姿が虚無僧が被る深編笠にたとえて「編み笠ユリ」の別名があるという。
本種の仲間は日本にも自生している。それがコバイモの仲間。高さ50㎝弱まで育つバイモに比べて、名前の通り草丈は10~20㎝ほど。花色はバイモと同じようにやや地味で白から緑。華やかさは無いが、今から15年ほど前に大人気になったことがある。当時はガーデニングブーム真っ盛りで、華やかさと自然の競演? のようなお庭が雑誌などで多く紹介されていた。そのガーデニングの波を加味しつつ、あくまでも自然に重点を持とうとした一定の園芸愛好家に注目されたのがコバイモだった。栽培するにはそれなりの知識と能力が必要で、変化のある9種というコレクション性も持ち合わせていた。さらには、肌寒い早春に咲き始めて、初夏には地上部は枯れるという早春植物の儚さも魅力だったと思う。その人気の高さは、200ページ以上ある山野草栽培を扱った本の表紙になったことでもうかがえる。通常なら店頭で園芸種の赤や黄色の花に見劣りしない種類を選ぶのだが、写真やデザイン性を加味したとしても、この地味系コバイモにした時点でこの本は山野草、園芸愛好家に衝撃だったと思う。
当然ながら当時、栽培のノウハウは確立紹介された。しかし、難易度の高さからだと思うが、購入した人の多くはその後栽培より自生地で見るのを選択したように思われる。植物の管理にゆるい私も同様で、楽しむ園芸と勤めながらの神経質栽培を天秤に、誰かの上出来作品を見ることにした。それにしても最近は植物イベントで見る機会は減ってしまった。だれか再度挑戦してみませんか。
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